防災機関を対象とした図上型訓練の方法
10.図上型訓練の留意点(2)

 訓練の規模は大きくし過ぎないことが大切です。図上型訓練が、実動訓練に比べ準備が容易であるという長所を生かすために、テーマや対象者を絞って実施します。
 図上型訓練を初めて実施する場合などには、課題の発見を目的に進めます。図上型訓練は、慣れないうちは、予想以上に時間がかかるものです。そこで、初めのうちは欲張らず、課題の発見に重点を置いた訓練を何度か繰り返します。その上で、時間管理の下で、実践的な技能習得を目的とした訓練に移行しましょう。
 最後に、反省会や意見交換、講評など、図上型訓練の終わりには全員で評価・検証する時間を設けましょう。訓練で得たものを共有化することで、この図上型訓練がより有意義なものになります。


[本レッスンで紹介した図上型訓練の実施要領、実施事例等については、『地方公共団体の地震防災訓練(図上型訓練)実施要領モデルの作成に関する調査研究報告書(平成19年度)』
http://www.fdma.go.jp/neuter/
topics/houdou/h20/200428/
200428-3houdou5.pdf

及び『市町村による図上型防災訓練の実施支援マニュアル』(総務省消防庁応急対策室,2008)
http://www.fdma.go.jp/neuter/
topics/houdou/h20/200428/
200428-3houdou4.pdf

に詳しく登載されています。

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