災害時の通信手段
2.災害時の電話の状況

 市町村の災害対応にとって、最も影響の大きな問題は、電話の「途絶」です。大規模な災害時でも、電話やファクスが情報連絡の重要な手段であることは間違いありません。このため、電話局の建物は丈夫に作られており、一般に単体電話機は停電時にも利用可能です(ファクスなどの機能を備えた多機能電話機などでは、停電時に利用できない端末もありますので、購入時に説明書などで確認しておくことも重要です)。
 しかし、それでもなお、電話回線が使えなくなることがあります。過去の災害では、電話線の断線、停電や故障による各施設の構内交換機(PBX)の機能停止など、ハード面の被災が影響を及ぼしています。また、こうした被災への対応を受け持つ設備技術者の参集が遅れることで、復旧に支障が出る可能性もあるでしょう。

 もちろんこうした場合には、ファクスも使えません。こうして、特に激甚な被害を受けた地域を中心に、「電話の途絶」が発生します。
 携帯電話も例外ではありません。電波を受ける基地局が被災したり、停電が続くと機能停止してしまいます。

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