輸送手段の確保
6.ヘリコプターによる輸送

 次に、航空輸送について考えましょう。その代表例は、ヘリコプターです。
 ヘリコプターは、機動力に優れており、災害後から迅速な輸送が可能です。したがって、災害直後の被害情報の収集や、負傷者の輸送、輸血用血液などの緊急輸送には、非常に有効な手段と言えます。また、道路や港などの被害に影響されないことから、災害によって孤立してしまった地区への輸送手段としても有効です。
 だからといって、ヘリコプターは万能ではありません。ヘリコプターを活用するためには、まず離発着のためのスペースが必要です。また飛行は、天候に大きく左右されます。さらにヘリコプターは、他の輸送手段に比べると圧倒的に積載量が少ない点を考慮する必要があります。

 ヘリコプターによる輸送を検討する際には、これらの特徴をよく知っておく必要があります。また、あらかじめ市町村内の利用可能な場所をヘリポートに指定しておくなど、平常時からの対応も必要です。

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