輸送手段の確保
10.輸送計画

 ここまで述べてきたように、各輸送手段には、それぞれメリットとデメリットがあります。例えばヘリコプターと車両のどちらを利用するかなどは、輸送する物資の量や緊急性など、総合的な判断が必要です。
 輸送拠点も、これを利用するか否かは状況次第です。大型車両で届く物資は、一度、輸送拠点で受け入れた上で、狭い道でも通れる車両を利用して避難所などへ配送します。しかし、より素早く避難所へ届けるためには、あらかじめ調達先に避難所周辺の道路状況を説明し、適切な車両を手配して直接配送してもらうことも考えられます。
 このように、実際の輸送活動では、状況に応じて、輸送手段を選択し、輸送ルートを設定するなど、的確な輸送計画を作ることが重要です。その際には、自衛隊やトラック協会、運送業者など物流専門家の支援を仰ぐことも有効です。関係者の協力により、輸送拠点の効率的な運営方法も含めて検討することができます。

 また市町村としては、状況に応じた輸送手段の組合せ方法などについて、あらかじめ図上訓練などを重ねておくことが望まれます。

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