災害対策本部の空間と設備
3.本部空間の確保・運営上の留意点

 災害対応のため、庁舎空間を利用するには、いくつか留意すべき点があります。
 まず最初の留意点は、庁舎の安全確認です。災害対策本部を設置する際には、まず庁舎建物の被害を調べ、その安全性を確認します。電気や水道などのライフライン設備や、通信機器、自家発電装置なども正常に機能しているかをチェックしましょう。また、庁内の火気類や危険物の点検なども忘れてはなりません。
 建物や設備だけではありません。地震などが平日の昼に起こった場合は、職員や来庁者にけが人が出る可能性もあります。この場合は、まず応急処置を施し、安全に誘導するなど混乱を鎮めることも必要です。また、庁舎が被災していなくても、近隣から火災が迫るなどして、庁舎が危険な状態となることも考えられます。このため、周辺の状況もしっかり確認します。

 このように災害対策本部を設置する前に確認すべきことがあります。調査や点検を忘れないように、事前にチェックリストの形で準備しておくことが大切です。

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