避難行動要支援者(災害時要援護者)への対応
7.避難行動要支援者の生活支援

発災後には、避難所や在宅の避難行動要支援者の生活に対する支援が必要となります。

避難所での生活は、健康な人にも厳しいものがあります。ましてや避難行動要支援者にとっては、命にも関わる問題となります。実際に阪神・淡路大震災では、震災から数日して特に高齢者の間で、胃かいようなどのストレス病、心血管系疾患、高血圧や肺炎などの呼吸器系感染症が増加しました。突然、持病の発作などの症状が出たり、状況の変化が激しいために高齢者の痴呆症状(現:認知症)が進んでしまうなどの例も多くありました(神戸健康共和会,1995)。

一方、周囲に迷惑がかかるなどの理由で避難所に行くことをためらい、自宅などで被災生活を送る避難行動要支援者やその家族もいます。


このため、市町村では、このような避難行動要支援者を迅速に把握することが重要です。その上で、社会福祉施設への緊急入所、福祉避難所への収容などの緊急措置を行いながら、その後、福祉仮設住宅の提供などを行います。

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