火災への対応
2.対応の必要な火災の種類

 地域防災計画の上で対応を考えなければならない火災としては、どのようなものがあるでしょうか。
 例えば、大きな地震が発生すると、同時に数多くの火災が発生する可能性があります。1995年(平成7年)1月17日、兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)に見舞われた神戸市では、地震が発生した午前5時46分から6時までの十数分間に60件もの火災が発生しました(消防庁,1996)。これほどでなくとも、同時に10件、20件という火災が発生すれば、それは市町村の持つ消防力を大きく上回るものとなります。
 地震によって倒れた家屋は道路をふさぎ、消防車の行く手を阻むとともに、延焼経路となることもあります。また、地震の被害で消火栓などが使えなくなり、火災の拡大をもたらす要因となるでしょう。

 その結果、火災は燃え広がります。特に木造住宅の密集した地域では、風などの気象条件によっては、非常に早いスピードで延焼するでしょう。

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