被災地側の受援対応 (監修·制作協力:新潟市消防局)
12.新潟市消防局の震災後の対応

 新潟市消防局では、被災地の代表消防本部の立場で、一連の災害対応についての検討から、今後の災害に備えた対策が行われました。そのいくつかを紹介します。


・新潟県代表消防本部としての指揮支援体制などの強化


 新潟県内では、大規模災害発生時に対する新潟県広域消防相互応援協定に基づき、県内の消防本部相互の応援体制は確立されていましたが、今回の災害を契機に、具体的な活動内容を整理したマニュアルとして「新潟県広域消防相互応援協定に基づく運用要綱」を策定しました。
 これにより、県内で大規模災害が発生した場合には早期に県内応援のための連絡調整本部を設置し、必要に応じて先遣隊、指揮支援隊を派遣するなど災害応援のための体制作りが図られました。



・災害情報などの連絡体制の強化


 新潟県内で大規模災害や特殊災害が発生した場合の連絡体制を強化するため、新潟県内に一定規模以上の災害が発生した場合や、消防本部が他の消防本部へ応援出動した場合など、県下全ての消防本部へこれらの情報を提供する「火災・災害等情報及び応援出動情報の連絡フローチャート」を策定し、伝達ルートの確立が図られました。


・災害現場における消防活動体制の強化


 新潟県内に大規模災害が発生した場合、複数の消防本部からの応援隊が災害現場で活動することになります。各消防本部間で連携した消防活動が必要となることから、災害応援に備えて、新潟県内の全ての消防本部が参加した合同訓練を行い、連携体制の強化を図ることとしました。

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