緊急消防援助隊
5-1.部隊編成の特徴 指揮支援部隊・都道府県隊指揮隊

 「指揮支援部隊」や「都道府県隊指揮隊」は、通常の災害現場の指揮を行う「指揮隊」としての役割を行うものではありません。災害現場で活動する消防部隊全体の構成や活動の方針を決定する役目を担うことになります。
 「指揮支援部隊」は、東京消防庁を含めた全国の政令指定都市の消防本部から登録されている「指揮支援隊」により構成されています。全国をブロックごとに分けて被災地域を想定し、地域ごとに指揮支援隊が指定されています。そのとりまとめを行う部隊の長を「指揮支援部隊長」と位置づけています。

 その任務は、大規模な災害などが発生した際に、ヘリコプターなどで速やかに被災地に向かい、災害に関する情報を収集して、消防庁長官及び都道府県知事などに伝達するとともに、被災地の消防長などを補佐し、被災地における緊急消防援助隊の指揮が円滑に行われるよう支援を行うこととなります。
 「都道府県隊指揮隊」は、各都道府県内の部隊により構成される都道府県隊を統括する都道府県隊長とともに被災地に向かい、指揮支援部隊長の管理の下に、被災地で活動する各都道府県隊の活動の管理と支援を行います。
 このように、「指揮支援部隊」は緊急消防援助隊全体を、「都道府県隊指揮隊」は、被災地単位での都道府県隊の調整と司令塔としての役割を担うこととなります。

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