放射性物質の特性から、消防活動上次の点に留意が必要です。
α線やβ線は遮へいすることは簡単ですが、逆に、測定器で検知した場合は、既に、汚染区域に進入していることになります。
α線による影響は、主に内部被ばくが問題となるため、体内に摂取しないことが重要となるので、呼吸保護具や防護服による防護が必要です。
γ線や中性子線は、防護服では有効に被ばくを防護できません。しかし、比較的遠方からでもその存在を検知することができます。
γ線や中性子線は、主に外部被ばくが問題となるため、外部被ばく防護の三原則である「時間、距離、遮へい」による防護が必要です。
放射性物質や放射線が存在する現場では、活動開始から終了時まで、個人線量計を装着し、活動中は適時指示値を確認します。
活動隊員を保護するため、あらかじめ消防隊で決めた線量に達した場合は、人員交替等を行う必要があります。
中性子線が放出されるケースは、臨界事故などに限られますが、通常、γ線が同時に放出されます。
(臨界:核分裂によって放出された中性子による核分裂が次々と進行する連鎖反応が増大や減少せずに、継続される状態)
閉鎖された空間に入室する場合は、放射線量率(単位時間当たりの放射線の量)が急激に上昇するおそれがあります。
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