AEDを用いた心肺蘇生法指導要領 (監修·制作協力:東京消防庁)
8.AEDの到着

ここでの指導ポイントは次のとおりです。
AEDは「反応なし」、「普段どおりの呼吸なし」の傷病者を対象にします。 呼吸などがある場合は使用できません。
AEDの使用できる傷病者は、乳児以上の場合です。

次に電極パッドを貼ります。ここでの指導ポイントは次のとおりです。
電極パッドは、体との間にすき間をつくらないようにしっかりと貼ります。 胸に汗や貼り薬がある場合は、はがして薬剤や汗をふき取ってから電極パッドを貼ります。


心臓ペースメーカーなどが体内に埋め込まれている場合は、胸の皮膚が盛り上がっています。盛り上がっているところを避けて電極パッドを貼ってください。
胸毛が濃い場合は、電極パッドが体に密着しにくいので、強く密着させるか、電極パッドを強く貼ってから一度強く剥がして胸毛を取り除き、再度予備の新しい電極パッドを貼りなおしてください。

小児についても、パッドに表示されている絵に従い、パッドを貼ります。

[心電図を解析中です]

心電図の解析です。心臓のリズムの解析中は、除細動の必要があるかどうかを調べています。この間は、傷病者から離れてください。

[身体に触れないでください・・・]

《心電図を解析しています。みなさん、離れて下さい》

続いてAEDが除細動を必要と判断したら除細動を実施します。

[ショックが必要です。充電中です。体から離れて下さい]

傷病者の体に触れていると危険ですので絶対に触れないでください。除細動(電気ショック)が加わると、傷病者の全身の筋肉が一瞬ケイレンしたように「ビクッ」と動きます。

[ショックが必要です。充電中です。体から離れてください]

《電気ショックをします。みなさん、離れて下さい》

[ショックを実行します。オレンジボタンを押して下さい]

《通電》

[ショックが完了しました。一時、中断中です。ただちに、胸骨圧迫と人工呼吸をして下さい]

《胸骨圧迫再開》

ここでの指導ポイントを聞いてみましょう。

「今まで馴染みの無かった機械を操作するわけですが、全て音声で案内してくれますので、安心して下さいと、緊張を解いてあげましょう。
再度除細動が必要なときでもAEDが指示をしますのでその指示に従って下さい」

「救急隊に引き継ぐまでは、電極パッドをはがさず、AEDの電源も入れたままにしておいて下さい。
AEDは約2分ごとに心臓のリズムを解析するため、"傷病者から離れて下さい。"と指示を出しますのでAEDの指示に従ってください」

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