① 安全管理の基本
5.火災現場での行動

 火災現場では、普段は通行しない所を通り、登るべきでない所を登るなど、平常の行動パターンと異なる行動を余儀なくされます。

 延焼拡大中の建物は、炎、煙、熱気が充満し、階段にはホースが延び、屋内は足の踏み場もないほど収容物が散乱しています。
 このように、火災現場は常に通常とは異なる障害が生じるのが普通です。
 こうした障害をのりこえて消防の任務を達成しようとするところに、危険性が潜在するのは当然と考えなければなりません。

 火災現場では、火災建物の関係者はもちろん、指揮者であれ、消防団員であれふだんの精神状態を保つ事が難しくなります。

 緊張や興奮で声が大きくなり、早口になったりして、必要な意思の伝達が図りにくくなります。
 このような興奮した心理状態にあると、冷静な思考力が減退し、それだけ安全に対する配慮も欠けて、危険性が高くなっているといえます。

 火災現場の熱や煙の中で、長時間の活動に耐えるということは、大変な忍耐力を必要とし、身体は極度に疲労します。
 思考力は減退し、注意力も散漫になり、指揮者の管理も行き届かなくなりがちです。
 疲労が増すとともに危険性は増大するといえます。

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