⑤ 津波災害時の安全確保対策等
3.東日本大震災で消防団員に多くの犠牲者が出た要因(2)~情報や防災意識の不足~

 東日本大震災において、地震発生時に大津波警報が発表されたことを把握できた団員は75%でした。さらに、大津波警報を把握できた団員のうち、到達予想時刻まで把握できた団員は、その内の55%にとどまり、また津波の高さ情報を随時すべて把握できた団員は、その3割に満たないものでした。

 また、内閣府や消防庁などによる合同調査において、津波ハザードマップの活用状況について聞いたところ、自宅の壁に貼るなど日頃から気にかけていた住民は2割にとどまっていたというデータがあります。また、地震発生直後に避難誘導を行った団員のうち、「声をかけても、避難してくれなかった住民がいた」と回答した団員が36%おり、このことからも防災意識が不足していた点は否めません。

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