① 震災対策
5.震災時の消防活動

 参集し、消防団として隊を編成したときの震災消防活動について考えてみましょう。

 一般火災は人命救助を優先しますが、これは消火活動に従事する消防隊が次々と到着することが期待できるからです。
 しかし、大地震が発生した時には、同時に多数火災が発生すれば応援隊の期待はできせん。
 このために自分の隊だけで、優勢な火力と戦わなければなりません。

 一般火災と違った消火活動要領についてまとめてみました。
 火災を初期のうちに鎮圧することが大火災を防ぐ最大の方策であり、早期発見と一挙鎮圧に努めます。

 延焼火災が多発し、拡大した場合は、人命の安全を優先とした活動、つまり建物の下敷きになっている人がいる方面の消火を優先することなどです。
 同時に複数の延焼火災を発見した場合は、重要かつ危険度の高い地域を優先に活動します。
 大きな工場、大量の危険物を貯蔵している施設などの大規模建物から出火し、多数の消防隊を必要とする場合は、人命の安全を考慮し、市街地の延焼火災を優先し、それらを鎮圧した後に部隊を集中して活動に当たることになります。
 病院や避難場所となる小学校などの重要対象物周辺とこれら以外の市街地から同時に出火した場合は、重要対象物周辺の火災を優先して活動します。

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