① 震災対策
10.転戦

 転戦とは、消火活動中の火災現場から他の火災現場へ移動し、消火活動を行うことです。
 大震災時には、常に考えておく必要のある戦法です。その方法についてみていきましょう。

 自主的に転戦する場合の時期は、原則として他に延焼する危険が、ほぼなくなった時点とし、部分的な延焼の消火活動や残火処理は自主防災組織や付近住民が担当できる場合です。
 ただし、水利がないなど消火不能で他に転戦するしかない場合もあるでしょう。
 転戦する場合は、分団本部を通じ消防団本部に報告し、使用したホースなどの資機材はできる限り撤収し、転戦先の消火活動に支障をきたさないように転戦します。

 もしも、転戦に急を要する場合は、指揮者の判断により転戦先における消火活動に必要な最小限度のホース収納にとどめるか、転戦途上に消防署か分団機具置場がある場合は、立ち寄って不足するホース、燃料などを補充することとなります。

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