① 防災指導要領
2.コンロ

 コンロの火災の予防について説明例をみていきましょう。

 平成22年中の全国の建物火災27,137件の出火原因を調べてみると、コンロによるものが最も多く、また、この火災の大部分が消し忘れなどによるものです。油を温めているときや調理中にその場を離れ、消し忘れたことによって火災が発生しています。
【説明文に修正を加えています(平成23年12月時点)】

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 天ぷら油などは、たとえ火を小さくしても過熱されているかぎり温度は上昇しつづけ、360°~400°に達すると、油自体が燃えだしてしまいます。
 また、成分の違いにより通常より低い温度で発火に至るものもあります。

 揚げ物をする場合は、その場を離れてはいけません。電話や来客のため少しの間だけでも必ず火を消すようにしなければいけません。
 こちらから食事時に電話をかける場合には、「火は大丈夫?」というくらいの気配りも必要です。

 そして万が一、天ぷら油火災が発生したときは、絶対に水をかけてはいけません。

 コンロ火災は、天ぷら油火災だけではありません。コンロの周囲の壁やタオルなどが燃える場合もあります。
 コンロを壁から離すとともにふきんやタオルなど周囲に燃えやすいものを置いてはいけません。

 フードダクトは、いつもきれいにしておく。

 ガスのゴム管に劣化がある場合は新しいものと取り替える。

 壁などは断熱効果の高いもので不燃化することが大切です。

 さらに、危険なのはコンロの炎が着衣の袖に着火し、高齢者が死亡する火災が増えていることです。防炎製品の衣服などの使用を説明に加えるのも重要な要素です。

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