② 小型ポンプ操法
3.指揮者

 ここからは各隊員ごとに、第1線延長の動きを実際の映像と図で解説します。

 では、指揮者の動きです。
 各隊員が定位についたならば、直ちに「操作始め」と号令します。
 3番員の「よし」の合図で、半ば左に向きを変え、足を引きつけることなく発進し、ホースの外側を通って筒先位置へ移動します。
 折りひざの姿勢で筒先をとり、背負います。
 第3ホースを左肩に乗せます。このとき、第3ホースのめす金具部を右手で、左手は、めす金具の反対側を保持します。
 めす金具が上部斜め前方になるように、左肩上に乗せます。

 めす金具部を左手に持ち変え、右手をおろして立ち上がり、進行方向に向きを変えて発進します。
 第1、第2ホースの延長距離、おおむね40メートルの第3ホース延長地点でホースをおろします。
 おろすときは、めす金具を持ったまま、左手を下げると同時に右手でめす金具部を持ち変えます。
 左手でめす金具部の反対側を保持し、めす金具が手前になるように肩からおろして地面に立て、展張します。
 ついで、右手はおす金具を持ったまま、左足を軸に身体を右回りに反転させ、おす金具を左足近くに置き、身体をおこして筒先を結合します。
 結合状況を確認します。
 左手でノズル近くのプレイパイプを持ち、右手で取手を握ると同時に、ホースから左足を離して火点側へ1歩踏み込み、基本注水姿勢をとります。
 1番員が第2、第3ホースの結合を終え、姿勢を正したところで、指揮者は1番員に「放水始め」の合図をします。
 火点へ前進する距離は、おおむね15メートルです。
 左上腕と腹部で筒先をしっかり抱え、折りひざ又は、折りひざに準じた姿勢で、右手でホースをたぐり寄せ、これを右手で持って立つと同時に右足を1歩大きく踏み出します。
 余裕ホースはおおむね5メートルとります。
 半円を描くように広げるのが理想的です。
 後方には、おおむね1メートルの注水補助のできる場所をつくります。
 ノズルを開き、注水するまでの全ての動作は筒先から手を離すことなく滑らせて移動させます。右腋下と右腕で完全に抱え込み、左手で徐々にノズルを開きます。
 左手はプレイパイプの中央を、右手は取手をしっかりと握り、標的に注水します。

 指揮者の「筒先員交替」の号令で、1番員が指揮者の左斜め前につき、筒先交替の態勢が整ったあと、左手をプレイパイプから離すことなく取手方向に一握り分下げ、1番員が左手でノズル近くのプレイパイプを握ったところで、左足を斜め後方に半歩下げます。
 左手を離すと同時に、取手は右手と腹部で確実に支え、1番員が右手で取手を握り、基本注水姿勢となって、「よし」の合図で取手から右手を離します。
 指揮者は右足を1歩後方に引き、後方に向きを変えます。 
 かけ足行進の要領で発進し、1番員後方付近のホースをまたぎ、1番員の斜め右前方、おおむね3メートルの火点指揮位置へ移動します。
 指揮者は、火点指揮位置で火点の状況を監視します。

 ここで、指揮者の動きと位置関係を図で確認しましょう。
 各隊員が定位についたならば、直ちに「操作始め」と号令します。
 3番員の「よし」の合図で筒先位置へ移動します。
 筒先を背負ったあと、第3ホースを左肩に乗せ第3ホース延長地点へ向かいます。
 第1、第2ホースの延長距離、おおむね40メートルのところが第3ホース延長地点です。
 第3ホースをおろし展張します。筒先を結合して確認をし、基本注水姿勢をとります。
 1番員が第2、第3ホースの結合を終え、姿勢を正したところで、指揮者は1番員に「放水始め」の合図をします。
 火点へ向かっておおむね15メートル前進し、ホースをたぐり寄せ、おおむね5メートルの余裕ホースをとります。半円を描くように広げ、指揮者後方1メートルのスペースを注水補助のために確保し、基本注水姿勢をとります。
 1番員から「伝達終わり」の合図を受け、指揮者は「筒先員交替」と号令します。
 その後、火点指揮位置に移動し火点状況を監視します。

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