消防等にる

技術の

従来消防用設備等に係る技術上の基準は、材料・
法などを仕様的に規定しているものが多かった

ため、分な性能を有する場合であっても、新たな
技術を受け入れにくいという面があった。そこで消
防庁では、消防防災分野における技術開発を促進す
るとともに、一層効果的な防火安全対策を構築する
ために、消防用設備等に係る技術上の基準に性能規
定を導入している。

消防用設備等の技術基準に性能規定を導入するに

当たっての基本的な考え方は、従来の技術基準に基
づき設置されている消防用設備等と同等以上の性能
を有するかどうかについて判断し、同等以上の性能
を有していると確認できた設備については、それら
の消防用設備等に代えて、その設置を認めることと
したものである。

消防用設備等に求められる性能は、火災の拡大を

初期に抑制する性能である「初期拡大抑制性能」、
火災時に安全に避難することを支援する性能である

「避難安全支援性能」、消防隊による活動を支援する

性能である「消防活動支援性能」に分けられる。こ
れらについて、一定の知見が得られているものにつ
いては、客観的検証法(新たな技術開発や技術的工

について客観的かつ公正に検証する方法)等によ

り、同等性の評価が行われることとなる。

一方、定の客観的検証法のみでは同等性の評価

ができない設備等(特殊消防用設備等)を対象とし
て、総務大臣による認定制度が設けられている。こ
れは、一般的な審査基準が確立されていない「特殊
消防用設備等」について、防火対象物ごとにを
行い、性能評価機関(検定協会は録検定機関)
の評価結果に基づき総務大臣が審査を行って、必要
な性能を有するものを設置できることとするもので
ある。平成25年3月31日現在、特殊消防用設備等
としてこれまで47件が認定を受けている(

第11

39表

)。

これらの規定を活用することにより、今後、新技

術等を用いた新たな設備等が、積極的に開発・普及
されることが期待される。

火災原因調査の

科学技術の進による産業の高度化及び社会情勢

の変化に伴い、大規模は複雑な様相をする火災
が頻発する傾向にあり、その原因の究明には高度な
専門的知識が必要である。

また、火災の原因を究明し、火災及び消火によっ

て生じた損害の程度を明らかにすることは、その後

特消防用設備等の定件数 合計47件

(平成25年3月31日現在)

特殊消防用設備等

概   要

代えられる消防用設備等認定件数

加圧防煙システム

特別避難階段の附室、非常用エレベーターの乗降ロビー等の消防活動拠点を給

気し加圧することにより、拠点における一定の安全性を確保するとともに、火

災室から排煙を行うことにより、火災時において消防隊を煙や熱から防護し、

その消防活動を効果的に支援する性能を有する設備である。

(平成21年9月15

日観的検証法を策定)

排煙設備

24件

ドデカフルオロ-2-メチルンタン-3-

オン(FK-5-1-12)を消火剤とする消火

設備

新たなガス消火剤であるドデカフルオロ-2-メチルンタン-3-オン(FK-5-1-

12)を噴射ヘッドから放出する消火設備であり、無人の電算機室等に用いられ

る消火設備である。オン層破壊係数が0である、地温化係数が小さい、人

体に対する安全性が高い等の特を有する。

(平成22年8月26日消防法施行規

則を改正)

ハロゲン化物消火設備

4件

複数の総合操作を用いた総合消防

防災システム

大規模・高層の防火対象物において、管理区分や建築構造等に応じエリアごと

に複数の総合操作を設置し、それぞれのエリアごとに消防防災上の分散管理

を行うとともに、各総合操作の間で情報伝達や連動制御を行い、当該防火対

象物全体を有機的に監視・制御するシステムである。

総合操作

3件

火災温度上速度を監視する機能を

付加した防災システム

来の自動火災報知設備に、火災温度上速度を監視する機能を付加し、火災

の拡大をより迅速かつ確実に把握することができるシステムである。

自動火災報知設備

4件

型ヘッドを用いた駐車場用消火

設備

駐車場における火災に対し、近の型ヘッドが自動的に作動し、当該ヘッ

ドから放射された水系消火剤により効果的に消火する設備である。

泡消火設備

10件

インバーター制御ポンプを使用する

スプリンクラー設備

来のポンプ方式に付置したインバーターにより、警区域ごとに電動機の回

転数を制御することで加圧送水装置の出圧力を調整し、建物内すべてのスプ

リンクラーヘッドにおいて、適正な圧力で放水することができる消火設備であ

る。

(平成20年12月26日消防法施行規則を改正)

スプリンクラー設備

1件

空調設備と配管を兼用するスプリン

クラー設備

スプリンクラー設備に必要とされる防火安全性能を確保しつつ、スプリンク

ラー設備と射パネル式空調設備の配管を一部兼用することで、省資源・省コ

スト等を実現した消火設備である。

スプリンクラー設備

1件

合   計

47件

73