平成24年度からは、平成23年度に実施した「国
際消防救助隊の実戦的訓練」を踏まえて、各録消
防本部の訓練の普及啓発を図るため、国際消防救助
隊員の育訓練の内、近隣消防本部等と「国際消防
救助隊の連携訓練」を実施する消防本部に対し、資
機材を与するなどの支援を行っている。
また、海外での救助活動に関する国際的な分類基
準(IEC
*1
)を踏まえ、海外での救助活動を行う上
で国際消防救助隊員が身に付けておくべき知識、技
術を育し、また、録隊員が一となった即応体
制の強化を図るため、国際消防救助隊に録してい
る77消防本部を対象に国際緊急援助隊の体制や派
遣時の留意事項等に関する研等を中心とした「国
際消防救助隊セミナー」を実施している。
さらに、平成25年度は、国際消防救助隊の育
訓練における指導員体制を充実させるため、国際消
防救助隊の訓練等における知識及び技術に関する指
導要領を検討する「国際消防救助隊指導員会議」を
実施した(
第51表
)。
3
国際消防救助隊の海外災害派遣は、「国際緊急援
助隊の派遣に関する法律」施行前の2回を含めこれ
までに18回の実がある(
第52表
)。
平成20年5月に発生した中国四川省における大
地震災害においては、国際緊急援助隊救助チーム
61名(うち国際消防救助隊員17名)が派遣され、
都市型災害救助技術を発揮して、学校、寄宿等の
建物壊現場で救助活動を行った。残念ながら生存
者の救出には至らなかったものの、救助隊員の
かつな救助の勢には、同年来日した中
国国家主からも直接意を表されるなど中国側か
らも大きな賞が寄せられた。
平成21年9月に発生したインドネシアスマト
ラ州パン沖地震災害においては、国際緊急援助隊
救助チーム65名(うち国際消防救助隊員17名)を
他の救援国に先駆けていち早く被災地に派遣し、最
大の被災地となったパン市街のホテル・市場等の
建物施設壊現場において活動を行った。
平成23年2月に発生したニュージーランド南島
地震災害においては、ニュージーランド政府からの
援助要に先駆け、緊急調査チーム3名(外務省、
東京消防庁、ICA)を派遣した。その後、同政府か
らの援助要を受け第1から第3まで合計128
パダン市街地における命の活動
(平成21年10月インドネシア西スマトラ州における大地震災害)
救出した母子に対してをげる救助隊員
(平成20年5月中国四川省における大地震災害)
*1IEC:ISAAG(国連国際救助問グループ)が設けている救助能力の分類基準で、外国での災害救助に派遣される各国
の救助チームの活動を調整し、円滑な連携を図るための指針となるもの。具体的には、各国救助チームの能力(チーム体制、
訓練体制、携行資機材のレベル、隊員の活動能力等)に応じて軽(L
)・中(
m)・重(a)の3段階に格付け
される。
日本の国際緊急援助隊救助チームは、平成22年3月に重(a)に認定されている。
実施所及び実施期間
国際消防救助隊の連携訓練
新潟市消防局
平成25年10月24日(木)
西消防署
神戸市消防局
平成25年12月10日(火)、11日(水)
兵庫県消防学校
国際消防救助隊
セミナー
平成26年2月26日(水)から28日(金)
(予定)
(講義)全国市町村国際文化研修所(滋賀県大津市)
(実技)京都市消防活動総合センター
国際消防救助隊
指導員会議
平成25年8月28日(水)、29日(木)
千葉市消防局消防総合センター
的の対
第
章
238