や避難勧告などの対応状況を調査した。

サブテーマ「同時多発火災への対応を訓練するた

めのシミュレーターの開発」では、火災延焼シミュ
レーション用計算モジュール(

第5

)を作成

するとともに、震災初動期の同時多発火災発生時の
消防力の投入効果を、家屋データ、道路、消防水
利、署所配置データ等に基づき、この計算モジュー
ルを用いて評価することが可能なソフトウエアを開
発した。

ア ・

本研究課題では、東日本大震災で発生したような

地震・津波火災、社会環境の変化などにより多様化
している火災、住宅用火災警報器、再燃火災などに
関係する様々な防火安全上の技術的課題を解決する
ことを目指して、次の五つのサブテーマを設け、5
年間の計画で研究開発を行っている。

(ア) サブテーマ「東日本大震災における火災分

析と防火対策」

a 東日本大震災において発生した火災の発

生原因や延焼要因の究明
東日本大震災では、市街地広域火災に拡大し

た火災や避難所に延焼した火災など、地震・津
波火災として重大な問題を含むものが発生して
いるが、これらの火災の中には、実態がよくわ
からないものがある。また、津波で浸水した自
動車から出火する事例が多数あったことが、目
撃談やビデオ映像などからわかっているが、そ
の出火メカニズムは明らかでない。このような

の対応力を強化するためには、そのような火災を
想定した図上訓練が重要である。そこで、本サブ
テーマでは、〔1〕東日本大震災における火災発
生事例に基づく地震直後の火災発生件数の予測式
の検討、〔2〕複数の出火点の延焼予測を高速で
実行可能なシステムの開発、〔3〕同時多発火災
対応のための効果的な消防戦術の検討を行い、こ
れらの結果を活用して、同時多発火災対応訓練シ
ミュレーターを開発することを目指している。

 平成24年度の主な開発成
サブテーマ「広域版地震被害想定システムの研究

開発」では、気象庁以外の震源情報の活用方法の一
つとして、米国地質調査所(USGS)や気象予報会
社が発信する震源と震度情報に基づき、日本を含む
全世界の地震被害が、これまでの1kmメッシュ単
位から250mメッシュ単位で推定可能な広域版地震
被害想定システム(

第4

)の開発を行い、試

験運用を開始した。

サブテーマ「水害時の応急対応支援システムの開

発」では、兵庫県豊岡市において洪水時の防災広報
文章に関するアンケート調査を実施した。避難の必
要性の切迫感を高める情報として、気象や河川情報
以外では、避難所となる学校の状況や他の住民の避
難状況が重要であるというアンケート調査の結果か
ら、住民の避難状況や学校休校の情報を入力可能な
機能を「避難広報支援システム」に追加した。ま
た、災害対策本部が行うべき応急対策項目を災害発
生の前からの時間軸上で明らかにするために、平成
23年の台風12号での水害で被害を受けた新宮市と
田辺市において、119番通報などの災害の発生状況

域地震被害定の

表示例

ーン用計

ーの表示例

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