通知・通達

消防法施行規則の一部を改正する省令概要

平成14年10月
消防庁予防課・防火安全室
 平成13年9月1日に発生した新宿区歌舞伎町ビル火災を踏まえ、違反是正の徹底、 防火管理の徹底、避難・安全基準の強化、罰則の見直し等を内容とする消防法の一部 改正(平成14年法律第30号)を、また、同改正を受け、火災の予防上必要な事項 等について点検を要する防火対象物及び避難上必要な施設等の管理を要する防火対象 物を定める等を内容とする消防法施行令の一部改正(平成14年政令第274号)を それぞれ行ったところであるが、これに伴い、措置命令等に係る公示の方法及び防火 対象物の定期点検報告制度に係る事項を定める等所要の省令改正を行うものである。

1 措置命令を発した場合における公示の方法に関する事項
(第1条関係)
    法第5条第1項等の措置命令等を発した場合の公示の方法は、公報への掲載その他市町村長が定める方法とすること。(法改正に係るもの)

2 消防計画及び共同防火管理協議事項に関する事項
(第3条、第4条の2関係)
  
(1 )管理権原が分かれている防火対象物にあっては、消防計画に当該権原の範囲に関する事項を定めること。(審議会答申に係るもの)
(2 )共同防火管理協議事項のうち、共同防火管理協議会の代表者については、所有者等管理権原者のうち主要な者であることを明確にすること。(審議会答申に係るもの)

3 避難上有効な開口部及び避難上有効な構造を有する場合に関する事項
(第4条の2の2、第4条の2の3関係)
  
(1 )避難上有効な開口部は、直径1メートル以上の円が内接することができる開口部等とすること。(政令改正に係るもの)
(2 )避難上有効な構造を有する場合は、特別避難階段である場合等とすること。(政令改正に係るもの)

4 防火対象物の定期点検報告制度に関する事項
(第4条の2の3~2の9関係)
  
(1 )点検は、1年に1回行うこと。
(2 )防火管理維持台帳に関すること。
(3 )防火対象物点検資格者の要件に関すること。
(4 )登録講習機関の登録要件(変更・休廃止の届出、抹消・取消要件)に関すること。
(5 )防火対象物の点検基準に関すること。
(6 )点検事項の特例に関すること。
(7 )点検済表示、認定表示の様式等に関すること。
(8 )特例認定に関すること。
   (以上、法改正に係るもの)

5 性風俗関連特殊営業を営む店舗に類するものに関する事項
(第5条関係)
     令別表第一(二)項ハの省令で定めるものは、情報通信機器による異性紹介業を営む店舗等とすること。(政令改正に係るもの)

6 住民基本台帳法の改正に関する事項
(第33条の6関係)
    住基ネットを利用する都道府県の場合は、消防設備士免状の書換申請時の書類に、氏名又は生年月日の変更事由を証明する書類として住民票の写しを添付する必要がないこと。

7 指定検定機関の構成員及び指定の基準に関する事項
(第44条の5の2関係)
  
(1 )指定検定機関の構成員を、公益法人にあってはその社員等とすること。(法改正に係るもの)
(2 )指定検定機関に係る省令で定める指定基準は、検定業務を遂行するための体制について、特定の者を不当に差別的に取り扱うものでないこと等とすること。 (法改正に係るもの)

8 施行期日等
(附則関係)
  
(1 )施行期日
 消防法の一部を改正する法律(以下「改正法」という。)の施行の日(平成14年10月25日)から施行すること。ただし、上記2から5までについては、改正法附則第1条ただし書の施行の日(平成15年10月1日)から、上記6については、公布の日からそれぞれ施行すること。
(2 )経過措置
所要の経過措置を定めること。



資料(PDF)
総務省省令第105号(本文)
別表第1(第4条の2の7関係)
別表第1の2(第4条の2の9関係)
別記様式1号の2の2の2(第4条の2の8関係)
別記様式1号の2の2の3(第4条の2の8関係)
消防法施行規則の一部を改正する省令案新旧対照条文