令和7年版 消防白書

3.社会変化を踏まえた防火安全対策の推進

(1)関係者不在の宿泊施設における防火安全対策ガイドライン

近年、労働人口の減少や、デジタル技術の進展等を背景に、従業員等が常駐することなくサービスを提供する事業形態が様々な業種で見られるようになってきている。
特に、不特定多数の利用客が滞在する宿泊施設は、過去にも死傷者を伴う火災が発生していることから、「令和6年度予防行政のあり方に関する検討会」において、主に防火管理のソフト面に係る防火安全対策について検討を行い、「関係者不在の宿泊施設における防火安全対策ガイドライン」(令和7年3月総務省消防庁)を策定した。ガイドラインでは、施設関係者が不在となる時間帯についての施設情報をあらかじめ利用者に周知することや、火災を未然に防ぐための対策、火災発生時の応急対策について示している。
今後、ガイドラインに基づく消防計画の整備や訓練の実施について徹底を図っていく。

(2)大規模倉庫における効果的な防火管理に関するガイドライン

近年、人手不足やインターネット通販の拡大などの社会的背景により、物流効率化等を目的として、倉庫の大規模化や物流関連の諸業務の一体化が進んでいる。これに伴い、多数の労働者を収容する倉庫、福利厚生施設等を併設する倉庫、複数の事業者がテナント利用する倉庫、仕分け作業等の自動化を進める倉庫など、様々な特徴を持つ倉庫が増えてきている。
このような状況を踏まえ、「令和6年度予防行政のあり方に関する検討会」において、平時の火災予防、火災発生時の応急対応などの防火安全対策について検討を行い、「大規模倉庫における効果的な防火管理に関するガイドライン」(令和7年3月総務省消防庁)を策定した。ガイドラインでは、上述のような近年の倉庫の特徴と想定される火災リスクを整理した上で、大規模倉庫において火災を未然に防ぐための対策や、火災発生時の応急対策について示している。
今後、ガイドラインに基づく効果的な防火管理体制の構築について徹底を図っていく。