情報指令課 指令センター(第3)主査

女性消防士のパイオニアとして
未踏の道を切り拓く

佐賀県 佐賀中部広域連合佐賀広域消防局
迎 香奈江
平成19年度採用

※記事・プロフィールは取材当時のものです。

2007年4月 初任教育生
~予防指導課、救急隊、指揮隊、消防隊を経て~
2016年11月 緊急消防援助隊九州ブロック合同訓練参加(後方支援隊:災害支援車機関員)
2016年12月 女性消防吏員活躍推進講習会(第一回)入校
2017年4月 水難救助隊
2021年4月 消防司令補・指令センター員

119番通報を受けたら
1秒でも早く現場へ車両を送り出すのが使命

子供の頃から消防士に憧れていました。専門学校を卒業後、産まれ育った街で地域に根付いた仕事に就きたいと思い幼い頃から憧れていた消防士になりました。指令センターの仕事は119番通報を受けることから始まります。まずは火災救助か救急救助なのかを確認し、次に救助先の場所を確認、的確な緊急車両の出動手配を行います。せっかく緊急車両を出動させても場所が間違っていては救える命も救えなくなるので、正確な場所を割り出すことが肝心です。そのために目印になる建物や交差点の名称など、地域のことが頭の中に入っていることが大切で、馴染みのない場所には非番の日などに出向き、自分の目と足で確認することをしています。119番通報をされた方を少しでも早く救うために、1秒でも早く現場へ車両を送り出すのが私の使命です。

水難救助隊を始め様々な経験に
裏付けされた指令管制業務

指令センターに配属になる前の4年間は、川や海での水難事故や大雨などの水害に対応する水難救助隊に所属していました。主な現場が陸とは違って思うように体を動かすことができない水中のため、どんな状況でも自分を律する精神的な強さが身につきました。現場では常に二人で対応するのですが、一緒に組むバディとはお互いの命を預かり合うので強い絆が生まれました。この時に培われた精神的な強さや現状把握能力、判断力は今の指令管制業務に生かされていると思います。指令センターは住民の命を守るために緊急車両を送るだけでなく、送った隊員の命も守らないといけません。そのためには現場の状況を正確に把握する能力や迅速な判断力が必要になります。それらはこれまでの経験によって裏付けられていると思います。

消防の職場に
女性が当たり前にいる
未来を目指して声を上げ続ける

私が消防士になった当時、佐賀広域消防局には女性消防士は一人もいませんでした。今では10人以上に増えましたが、それでも十分ではありません。将来的には消防の職場に女性が当たり前のように働いている時代が来ることを目指して、私はこれまで女性が参加したことのなかった緊急消防援助隊の訓練に積極的に手を挙げたり、発表の場で女性消防士の活躍や可能性について発言するようにしてきました。“道を切り拓く”という思いから過去に女性が任命されたことのなかった水難救助隊にも従事しました。消防士を目指そうと思う女性のみなさんは、“女性だから”という先入観を取り払って、自分の気持ちに素直になって挑戦すれば、きっと道は拓けると思います。

勤務形態

勤務時間 8:30~翌日8:30(24時間中15時間30分勤務)
休日等 出勤日の翌日(非番日)、
翌々日(週休日)(48時間)
勤務形態 隔日勤務

一日の流れ

  • 8:30
    始業、ミーティング
  • 8:35
    通信指令業務(119番入電受付対応・指令管制業務訓練・事務処理)
  • 12:00
    ~休憩~
  • 13:00
    通信指令業務(119番入電受付対応・指令管制業務訓練・事務処理)
  • 17:15
    ~休憩~
  • 18:15
    通信指令業務(119番入電受付対応・指令管制業務訓練・事務処理)
  • 1:00
    ~仮眠~
  • 6:30
    通信指令業務(119番入電受付対応・指令管制業務訓練・事務処理)
  • 8:30
    業務終了