救急救助係 主任(消防士長)

震災をきっかけに一念発起
自分の人生だから
思うように生きる

鳥取県 鳥取県東部広域行政管理組合消防局
米村 千菜美
平成27年度採用

※記事・プロフィールは取材当時のものです。

2015年4月 初任教育生
2015年11月 鳥取消防署(消防隊員、救急隊員)
2020年4月 消防副士長(4月から10月中旬まで救急救命東京研修所派遣)
2021年4月 消防士長(救急救命士)

東日本震災をきっかけに
消防士への転職を決意する

私は元々、公務員志望で高校卒業後に就職し、岡山県の税務署で4年ほど勤務していました。税務署職員として経営者など普段では会うことのできないような方々とも繋がることができ、やりがいを感じていました。そんな折、東日本大震災が発生し、ニュース画面を見る度に、地元の大切な人たちの命を守りたいという気持ちが強く芽生えました。中でも被災現場で救助作業に従事している消防士の姿をニュースで目にし、その懸命な姿に魅力を感じ、一念発起して消防士の試験を受けることを決意しました。その後、念願叶って地元の鳥取消防署に配属。5年半ほど消防隊員を務めた後、半年間の研修期間を経て救急士の試験を受け、今は救急救助係の主任として救命士の仕事をしています。

過酷な現場でも
必ず相手に寄り添った対応を心がける

傷病者の方々は身体的外傷に加え、心にも大きなショックを受けています。そんな方々に少しでも安心してもらえるように、第一印象に気を使い、相手の顔色や様子を注意深く観察して、声のトーンや話し方、内容など相手に寄り添った対応を心がけています。こちらが女性ということで安心してもらえることも多く、女性消防士の強みを感じることも多いです。目下の目標は救急救命士として一人前になることです。心肺停止状態の方へのアドレナリン投与や低血糖状態の方へのブドウ糖投与など、救急救命士にしか許されていない行為が多々あるのですが、まだ経験の浅い私は先輩に指導を受けながら活動しており、早く一人でも対応できるようになりたいと日々努力を重ねています。

自分で決めたことなら
一生懸命貫いてほしい

税務署の仕事を辞めて消防士になると決めたとき、周囲からは「せっかく税務署に勤めているのにもったいない」とよく言われました。しかし、私は“自分で決めたことだから貫きたい”と思っていて、そんな私の背中を押してくれたのが、「自分の人生だから思うようにしなさい」という母の言葉です。まだまだ男性が多い消防の職場ですが、男女それぞれの特性を生かしてカバーし合うことで、多くの命を救うことができると思います。今後ますます女性消防士は必要となるでしょう。自分が頑張ろうと決めたなら一生懸命頑張ってください。そうすればきっと応援してくれる人、あなたの頑張りを見守ってくれる人が現れます。「消防士になりたい」という気持ちを大切に頑張ってください!

勤務形態

勤務時間 8:30~翌日8:30(24時間勤務)
休日等 非番(出勤日の翌日1日)、休日(4週間を通じて8日)
勤務形態 隔日勤務

一日の流れ

  • 8:30
    勤務交替式
  • 8:40
    車両点検
  • 9:30
    ミーティング
  • 9:40
    各種訓練、研修
  • 12:00
    昼休憩
  • 13:00
    各種訓練、研修
  • 17:30
    夕食
  • 18:30
    夜のミーティング その後は手持ちの仕事をしています
  • 22:00~翌6:00
    仮眠時間(うち交代で1時間30分の深夜勤務)
  • 翌6:00
    起床、車両整備
  • 翌7:00
    朝食
  • 翌8:00
    申し送り
  • 翌8:30
    勤務交替式 その後帰宅