消防士である父が、「消防は、歴史のある京都の町や文化財等を守ることのできる仕事」だと語ってくれたことがあります。
誇りを持って活動する父の姿を見て「私も大好きな京都を守り続ける仕事に就きたい」と消防の道へ進むことを決意。
「女性も消防士として活躍できる」という父の言葉が背中を押してくれました。
予防課、消防音楽隊、救急隊、指令センターでさまざまな経験を積んで、今は消防隊の隊員として活動しています。
火災現場などへの災害出動はもちろん、出動に備えた警防訓練も欠かせません。
火災調査、自主防災組織の指導、事業所や各家庭を訪ねて防火指導を行うのも消防士の大切な役割です。
地域の方と密に協力しながら、京都の町と人の安全を守っていきたいですね。
救急の現場で救護した方の家族が「救急隊員の方々のお陰で、母が無事に蘇生し元気に回復してきています。ありがとうございました」と感謝の声を伝えに来てくださったことがありました。
救急の業務に就いて間もない頃のことで、高齢女性の心肺停止に対して必死に蘇生処置を行ったことがとても印象に残っています。
救急隊員としてのやりがいを見出した瞬間でした。
女性の傷病者やご家族の方から「女性の救急隊員の方がいてくださって安心します」という言葉をいただいたことが何度かありました。
救急等の現場では本人も家族も動揺しています。
そんな時「女性隊員がそばにいる」という事実が傷病者の安心につながる、ということを知りました。
柔らかな声かけや同性ならではの心配りが、女性隊員の強みであると感じています。
人見知りをすることなく、だれとでもすぐに打ち解けることができる性格です。
持ち前の明るい性格を活かし、仲間の輪をどんどん広げています。
まだ女性が少ない職場ではありますが、これまでの様々な取組によって女性ができる業務の幅は確実に広がっています。救急や消防の現場には「女性だからできる」という仕事があります。
女性職員の意見をもっともっと発信していけば、消防の発展に繋がると信じています。一緒に盛り上げていきましょう。
これまで以上に現場の経験を重ねて、知識と技術を習得し、消防士として大きく成長したいと思っています。
いずれは昇任試験に合格して消防隊長として現場を指揮する、若い部下を育てていくなど、年齢とスキルに応じたポジションで自分の力を発揮していくのが理想です。
※記事・プロフィールは取材当時のものです。