令和7年版 消防白書

3.災害情報伝達手段の充実強化

豪雨、津波などの災害時における住民への情報伝達において、各災害情報伝達手段を強靱化するとともに、一つの手段に頼ることなく、市町村防災行政無線(同報系)や、その代替設備、緊急速報メール等、複数の災害情報伝達手段を組み合わせて確実に情報を伝達するため、災害情報伝達手段の多重化を促進している。
災害情報伝達手段の多重化に当たっては、地方公共団体に対して、災害情報伝達手段の整備・運用に関して留意すべき事項についての周知等を実施するとともに、各自治体が地域の実情に応じた最適な災害情報伝達手段を選択できるよう、災害情報伝達手段の整備に関する技術面・運用面での助言を行うことを目的として、災害情報伝達手段に関する専門的知見を有するアドバイザーをそれぞれの自治体へ派遣する事業を実施している。
あわせて、市町村防災行政無線(同報系)のほかにも、MCA陸上移動通信システム、市町村デジタル移動通信システム、FM放送、280MHz帯電気通信業務用ページャー、地上デジタル放送波を活用した情報伝達システム、携帯電話網を活用した情報伝達システム等の代替設備を主たる災害情報伝達手段(防災行政無線等)として位置づけ、屋外スピーカー等により地域住民に一斉に情報伝達を行える手段の整備を促進してきた(第2-10-5図)。また、屋外スピーカーの高機能化、大型表示盤の設置、バッテリーの長時間化などの機能強化を行う場合には、地方財政措置の対象となるなど、住民への防災情報の確実な伝達を推進している。
さらに、大雨等の際に屋外スピーカーからの音声が聞こえにくい場合の情報伝達や、高齢者などの地域住民にきめ細かく情報を行き渡らせるための手段として、戸別受信機が非常に有効であることから、その配備に要する経費について地方財政措置の対象とされている。
加えて、従来の屋外スピーカーを用いた防災行政無線等の放送は、沿岸部で広範囲に災害情報伝達を行うには多数の設備が必要であること、山間部などにおいて地理的条件によっては設備設置のハードルが高い場合があることなどを踏まえ、災害情報伝達手段としてドローンを活用することの可能性について検討を実施している。

第2-10-5図 主たる災害情報伝達手段の概要

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第2-10-5図 主たる災害情報伝達手段の概要