令和7年版 消防白書

特集2 近年の大規模災害等への対応

1.トカラ列島近海を震源とする地震による被害及び消防機関等の対応状況

(1)災害の概要

令和7年6月21日から鹿児島県のトカラ列島近海で地震活動が活発化し、震度1以上を観測する地震が9月12日10時時点までに2,327回発生した。6月30日18時33分、悪石島で震度5弱の地震が発生し、7月2日4時32分、同日15時26分にも震度5弱の地震が発生した。その後、7月3日16時13分に、震度6弱を観測する地震が発生したほか、7月5日6時29分、7月6日14時01分、同日14時07分に、震度5強を観測する地震、7月7日0時12分に、震度5弱を観測する地震が発生した。
なお、この災害による人的被害は報告されていないが、住家被害は鹿児島県十島村において一部破損1棟となっている(令和7年11月14日現在)。

(2)政府の主な動き、消防庁の対応及び消防機関等の活動

ア 政府の主な動き

政府においては、6月30日18時37分に情報連絡室を設置し、情報収集等を行った。その後、7月3日16時17分に官邸対策室へ改組し、緊急参集チームによる協議が開始され、情報集約を行うとともに、政府としての対応方針が検討された。

イ 消防庁の対応

消防庁では、6月30日18時33分に消防庁応急対策室長を長とする消防庁災害対策室(第1次応急体制)を設置し、同日18時40分に震度5弱を観測した鹿児島県に対して、適切な対応及び被害報告を要請した。また、十島村が複数の島から構成され、常備消防が存在しない非常備団体であり、村役場が島内に存在しないことを考慮し、その後の地震に備え、十島村役場と各島の被害情報の収集体制について確認を行った。
7月3日16時13分に震度6弱を観測したことを受け、同時刻に消防庁長官を長とする消防庁災害対策本部(第3次応急体制)へ改組し、応急体制の強化を行うとともに、速やかに十島村に対して、適切な対応及び被害報告を要請した。

ウ 被災自治体等の対応

鹿児島県では、7月3日に鹿児島県防災ヘリコプターが情報収集活動を実施し、避難場所及び土砂崩れの映像を官邸等に共有した。悪石島等の消防団員は、7月3日の震度6弱の地震発生後、島内を巡回し被害状況の把握や避難誘導を行った。また、その後も島に残り、島民の安否確認等を継続して行った。4日には島外避難を希望した悪石島の島民13人がフェリーで鹿児島市内に避難を行ったほか、6日以降も順次、希望者の島外避難を行った。

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十島村悪石島の避難場所の様子

十島村悪石島の避難場所の様子(鹿児島県防災ヘリコプターから提供)