令和7年版 消防白書

2.カムチャツカ半島付近の地震に伴う津波による被害及び消防機関等の対応状況

(1)災害の概要

ア 地震及び津波の概要

令和7年7月30日8時24分にカムチャツカ半島付近を震源とするマグニチュード8.8の地震が発生した。気象庁が、8時37分に北海道から近畿地方の太平洋沿岸、宮崎県及び小笠原諸島に津波注意報を発表し、その後、9時40分に北海道から近畿地方の太平洋沿岸、伊豆諸島及び小笠原諸島を津波警報に切り替えるとともに、北海道日本海沿岸北部から宮古島・八重山地方にかけて広い範囲に津波注意報を発表し、警戒を呼び掛けた。北海道から沖縄県にかけて津波を観測し、津波の高さの最大は岩手県の久慈港の141cmであった。

特集2-1図 津波警報等の発表状況(7月30日09時40分)発表

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特集2-1図 津波警報等の発表状況

(気象庁提供)

イ 被害の状況

この津波により、避難中の事故や転倒など、三重県において死者1人、北海道及び宮崎県において合わせて負傷者19人の人的被害が発生した。また、この津波による住家被害は報告されていない(令和7年11月14日現在)。なお、各地の被害状況は、特集2-1表のとおりである。

特集2-1表 被害状況(人的・住家被害)(令和7年11月14日現在)

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特集2-1表 被害状況(人的・住家被害)(令和7年11月14日現在)

 

(2)政府の主な動き、消防庁の対応及び消防機関等の活動

ア 政府の主な動き

政府においては、7月30日8時37分に情報連絡室を設置し、情報収集等を行った。その後、同日9時40分に官邸連絡室へ改組し、同日16時30分には関係省庁局長級会議を開催し、情報集約を行うとともに、政府としての対応方針が検討された。

イ 消防庁の対応

消防庁では、7月30日8時37分に応急対策室長を長とする消防庁災害対策室(第1次応急体制)を設置した。8時42分に津波注意報が発表された地域に対し適切な対応及び被害報告を要請した。9時40分に津波警報が発表されたことを受け、同時刻に国民保護・防災部長を長とする消防庁災害対策本部(第2次応急体制)に改組し、9時43分には、新たに津波警報・注意報が発表された地域に対して適切な対応及び被害報告を要請した。
また、猛暑の中、津波警報・注意報が長時間継続したことから、同日18時30分に避難者の熱中症予防対策に関する留意事項について、関係都道府県を通じて消防本部に周知した。本周知では、避難中の方が熱中症により救急搬送された場合は、消防庁への報告を要請し、同報告によると、中等症2人、軽症10人(8月4日18時30分時点)であった。

ウ 被災自治体等の対応

津波警報又は津波注意報が発表された市町村では、順次、避難指示等を発令し、避難を呼び掛けた。最大で21都道県の200万人を超える住民に避難指示が発令された。