[ガス災害対策]
1.ガス災害の現況と最近の動向
(1) 事故の発生件数
平成27年中に発生した都市ガス及び液化石油ガス(LPG)の漏えい事故又は爆発・火災事故のうち消防機関が出動したもの(以下「ガス事故」という。)の総件数は692件であり、前年の事故件数802件と比べ110件の減少となっている。これをガスの種類別にみると、都市ガスによるものが383件、液化石油ガスによるものが309件となっている(第1-8-2図)。

- ア ガス事故の態様別発生件数
- ガス事故の発生件数を態様別にみると、漏えい事故が70.7%、爆発・火災事故が29.3%である。これをガスの種類別にみると、都市ガスでは84.3%が漏えい事故、15.7%が爆発・火災事故であるのに対し、液化石油ガスでは53.7%が漏えい事故、46.3%が爆発・火災事故となっている(第1-8-2図)。
- イ ガス事故の発生場所別件数
- ガス事故の発生件数を発生場所別にみると、消費先におけるものが68.9%、ガス導管におけるものが27.9%となっている(第1-8-3図)。

また、当該消費先におけるガス事故の発生件数を発生原因別にみると、元栓(コック)の誤操作・火の立ち消え等、消費者に係るものが55.8%、ガス事業者等に係るものが13.0%となっている。
(2) ガス事故による死傷者数
平成27年中に発生したガス事故(自損行為によるものを含む。)による死者数は5人、負傷者数は123人である。死者数は、都市ガスによるものが1人、液化石油ガスによるものが4人となっており、負傷者数は、都市ガスによるものが19人、液化石油ガスによるものが104人となっている。
死傷者を事故の態様別にみると、死者数は爆発・火災事故によるものが60.0%となっており、負傷者数は爆発・火災事故によるものが88.6%となっている(第1-8-4図)。

(3) 自損行為によるガス事故
平成27年中に発生したガス事故のうち、自損行為に起因する事故は、ガス事故全体の2.0%に当たる14件で、これらの事故による死者数は1人(死者全体の20.0%)、負傷者数は2人(負傷者全体の1.6%)となっている。