第8節 その他の災害対策
[火山災害対策]
1.令和元年以降の主な火山活動の動向
(1)阿蘇山の火山活動による被害等の状況
阿蘇山の中岳第一火口では、平成31年4月16日18時28分にごく小規模な噴火が発生した。
このため、気象庁は、同日18時32分に噴火速報を発表した。
これに伴い、消防庁では、直ちに応急対策室長を長とする消防庁災害対策室を設置(第1次応急体制)し、情報収集体制を強化した。
なお、この噴火による人的被害及び住家被害はなかった。
(2)浅間山の火山活動による被害等の状況
浅間山の山頂火口では、令和元年8月7日22時08分に小規模な噴火が発生した。
このため、気象庁は、同日22時10分に噴火速報を発表後、同日22時30分に噴火警報(火口周辺)を発表し、噴火警戒レベルを1(活火山であることに留意)から3(入山規制)に引き上げ、警戒が必要な範囲を火口からおおむね4kmとした。
これに伴い、消防庁では、直ちに応急対策室長を長とする消防庁災害対策室を設置(第1次応急体制)し、情報収集体制を強化した。
なお、この噴火による人的被害及び住家被害はなかった。
その後、地震活動、噴煙活動、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量が低調に経過し、深部からのマグマ上昇を示す地殻変動は観測されていないことから、気象庁は、同月19日11時00分に噴火警報(火口周辺)を発表し、噴火警戒レベルを3(入山規制)から2(火口周辺規制)に引き下げ、警戒が必要な範囲を火口からおおむね2kmに縮小した。
(3)口永良部島の火山活動による被害等の状況
口永良部島では、令和元年10月27日21時33分に新岳火口付近の浅いところを震源とする規模の大きな地震が発生した。
このため、気象庁は、同月28日0時15分に噴火警報(火口周辺)を発表し、噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から3(入山規制)に引き上げ、警戒が必要な範囲を新岳火口からおおむね2kmとした。
これに伴い、消防庁では、直ちに応急対策室長を長とする消防庁災害対策室を設置(第1次応急体制)し、情報収集体制を強化した。
(4)薩摩硫黄島の火山活動による被害等の状況
薩摩硫黄島の硫黄岳では、令和元年11月2日17時35分に噴火が発生した。
このため、気象庁は、同日17時39分に噴火速報を発表後、17時50分に噴火警報(火口周辺)を発表し、噴火警戒レベルを1(活火山であることに留意)から2(火口周辺規制)に引き上げ、警戒が必要な範囲を火口からおおむね1kmとした。
これに伴い、消防庁では、直ちに応急対策室長を長とする消防庁災害対策室を設置(第1次応急体制)し、情報収集体制を強化した。
なお、この噴火による人的被害及び住家被害はなかった。
(5)桜島の火山活動による被害等の状況
桜島の南岳山頂火口では、令和2年6月4日2時59分に爆発が発生した。
これに伴い、消防庁では、応急対策室長を長とする消防庁災害対策室を設置(第1次応急体制)し、情報収集体制を強化した。
なお、この爆発による人的被害及び住家被害はなかった。