令和元年版 消防白書

第4節 林野火災対策

[林野火災の現況と最近の動向]

平成30年中の林野火災の出火件数は1,363件(前年比79件増)、焼損面積は606ha(同332ha減)、損害額は2億237万円(同6億9,799万円減)であり、出火件数は前年に比べ増加したものの、焼損面積及び損害額は前年に比べいずれも減少している(第1-1-8表)。
例年、林野火災は全国各地で春に多く発生している。この原因としては、降水量が少なく空気が乾燥し強風が吹くこの時期に火入れが行われたり、山菜採りやハイキングなどで入山者が増加すること等が考えられる。平成30年は、2月から4月に多くの火災が発生している(第1-1-18図)。
平成30年中は、4月に岩手県宮古市において焼損面積26haの被害をもたらした大規模な林野火災が発生している。
また、平成31年に入ってからも、平成31年4月に福島県郡山市において焼損面積68ha、令和元年5月に北海道雄武町において焼損面積215㏊の被害をもたらした大規模な林野火災が発生している。

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