1.消防活動阻害物質に係る災害の現況と最近の動向
令和元年中に消防機関が覚知した、消防活動阻害物質に係る事故の総件数は60件であり、その内訳は、火災事故が14件、漏えい事故が40件、その他が6件である(第1-8-3図)。
また、これらの事故による死者は0人、負傷者は22人となっている。
第1-8-3図 消防活動阻害物質に係る事故の発生件数
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(令和元年中)

(備考)
1 「圧縮アセチレンガス等の消防活動阻害物質に係る事故統計表」により作成
2 小数点第二位を四捨五入のため、合計等が一致しない場合がある。
(1)火災事故の状況
令和元年中の消防活動阻害物質に係る火災事故14件による死者は0人、負傷者は2人となっている。また、物質の種類別の内訳は、生石灰によるものが7件(50.0%)、液化石油ガスによるものが5件(35.7%)、圧縮アセチレンガスによるものが2件(14.3%)となっている(第1-8-4図)。
第1-8-4図 消防活動阻害物質に係る火災事故の内訳
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(令和元年中)

(備考)
1 「圧縮アセチレンガス等の消防活動阻害物質に係る事故統計表」により作成
2 小数点第二位を四捨五入のため、合計等が一致しない場合がある。
(2)漏えい事故の状況
令和元年中の消防活動阻害物質に係る漏えい事故40件による死者は0人、負傷者は17人となっている。また、物質の種類別の内訳は、液化石油ガスによるものが24件(60.0%)、劇物によるものが14件(35.0%)、毒物によるものが2件(5.0%)となっている(第1-8-5図)。
第1-8-5図 消防活動阻害物質に係る漏えい事故の内訳
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(令和元年中)

(備考)
1 「圧縮アセチレンガス等の消防活動阻害物質に係る事故統計表」により作成
2 小数点第二位を四捨五入のため、合計等が一致しない場合が
ある。
(3)最近の動向
消防庁では「火災危険性を有するおそれのある物質等に関する調査検討会」を開催し、新たな危険性物質の性状確認等を行っている。令和元年度における検討の結果、「三塩化アルミニウム及びこれを含有する製剤」について新たに消防活動阻害物質に加えることが適当であるとされたことを受け、令和2年5月に関係省令の改正を行った。