令和2年版 消防白書

2.危険物安全週間

危険物に係る火災及び流出事故の件数は近年高い水準で推移しており、それらの事故原因をみると、維持管理や操作確認が不十分であるなど人的要因によるものが多くなっている。
こうした事故を未然に防止するために、消防庁では、平成2年度(1990年度)以降、毎年6月の第2週を「危険物安全週間」とし、危険物関係事業所における自主保安体制の確立を呼び掛けるとともに、家庭や職場における危険物の取扱いに対する安全意識の高揚及び啓発を図っている。具体的には、各都道府県、関係団体等と協力して、推進標語の募集や推進ポスターの作成をはじめとする広報活動を行っているほか、危険物の安全管理の推進や危険物の保安に功績のあった個人、団体及び事業所に対し表彰を行っている。
令和2年度の危険物安全週間(6月7日~13日)では「訓練で 確かな信頼 積み重ね」を推進標語として全国的な広報・啓発運動を展開したほか、危険物の保安に功績があった者を表彰した。また、各地域においては、新型コロナウイルス感染症拡大防止に留意しつつ、危険物関係事業所の従業員や消防職員を対象とした講演会や研修会が開催されたほか、消防機関による危険物施設を対象とした立入検査や自衛消防組織等と連携した火災等を想定した訓練が行われた。

危険物安全週間推進ポスター
危険物安全週間推進ポスター

関連リンク

令和2年版 消防白書(PDF版)
令和2年版 消防白書(PDF版) 令和2年版 消防白書 (一式)  令和2年版 消防白書 (概要版)  はじめに  特集1 最近の大規模自然災害への対応及び消防防災体制の整備  特集2 新型コロナウイルス感染症対策  特集3 消防団を中核とした地域防...
はじめに
はじめに 昨年は、令和2年7月豪雨や台風による自然災害に見舞われ、多くの人的・物的被害が生じました。 また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、消防活動においても救急隊をはじめとして感染防止の徹底など様々な対応が求められました。 ...
1.令和2年7月豪雨による被害及び消防機関等の対応状況
特集1 最近の大規模自然災害への対応及び消防防災体制の整備 1.令和2年7月豪雨による被害及び消防機関等の対応状況 (1)災害の概要 ア 気象の状況 令和2年7月3日から31日にかけて、日本付近に停滞した前線の影響で、暖...
2.令和2年台風第10号による被害及び消防機関等の対応状況
2.令和2年台風第10号による被害及び消防機関等の対応状況 (1)災害の概要 ア 気象の状況 令和2年9月1日21時に小笠原近海で発生した台風第10号は、発達しながら日本の南を西北西に進み、5日から6日にかけて大型で非常に強い勢力で沖縄地方...