平成20年版 消防白書

4 事業所のレイアウト規制

(1)レイアウト規制対象事業所の実態

石油コンビナート災害の拡大を防止するには、石油コンビナートを形成する事業所の個々の施設を単体として規制するだけでは十分でなく、事業所内の施設地区等の配置及び他の事業所等との関係について、事業所全体として災害防止の観点から対策を講じることが必要である。
このため、石油コンビナート等災害防止法では、石油と高圧ガスを併せて取り扱う第1種事業所について、事業所の新設又は施設地区等の配置の変更を行う場合には、計画の届出を義務付けるとともに、新設又は変更の完了後には計画に適合していることの確認を受けなければならないこととされている(レイアウト規制)。
第1種事業所のうち、レイアウト規制対象事業所における石油の貯蔵・取扱量及び高圧ガスの処理量の特定事業所全体に占める割合は、石油にあっては55.2%、高圧ガスにあっては94.1%となっており、高圧ガスについては大部分がレイアウト規制対象事業所において貯蔵・取扱い等がされている(平成20年4月1日現在)。

(2)新設等の届出等の状況

レイアウト規制対象となる190(平成20年4月1日現在)の事業所のうち平成19年度中の新設及び変更の届出件数は、21件であり、平成19年度中の確認件数は、25件であった(第1-3-3図)。

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