第4節 林野火災対策
[林野火災の現況と最近の動向]
平成21年中の林野火災の出火件数は2,084件(前年1,891件)、焼損面積は1,064ha(同839ha)、損害額は5億2,119万円(同6億609万円)であり、出火件数及び焼損面積は前年に比べ増加し、損害額は前年に比べ減少した(第1―1―19表、P.38参照)。

例年、林野火災は春先を中心に発生している。この原因としては、降水量が少なく空気が乾燥し強風が吹くこの時期に火入れが行われたり、山菜採りやハイキングなどで入山者が増加していることなどによるものと考えられる。平成21年も例外ではなく、3月から5月までの間に1,255件(年間の60.2%)の火災が集中して発生している(第1―1―27図、P.39参照)。

また、平成21年においては、3月に大分県由布市で死者4人、焼損面積60haの被害をもたらした林野火災が発生したほか、4月には、宮城県角田市(焼損面積102ha)、山梨県甲州市(焼損面積91ha)など全国各地で大規模な林野火災が相次いで発生した。