第8節 その他の災害対策
[火山災害対策]
1 平成22年以降の主な火山活動の動向
平成22年1月に300年ぶりの本格的なマグマ噴火を開始した霧島山(新燃岳)では、小規模な噴火が継続している。新燃岳の北西地下深くのマグマだまりには深部からのマグマの供給が続いており、マグマだまりから新燃岳へ多量のマグマが上昇すれば、噴火活動が再び活発化する可能性がある。
桜島では、昭和火口で爆発的噴火を含む活発な噴火活動が継続し、平成23年10月には大きな噴石が最大で3合目(昭和火口から1,300m~1,800m)まで達した。平成23年5月に行われた上空からの調査では、昭和火口の火口底に新たに上昇してきたと思われる溶岩が初めて確認され、溶岩の中央部には赤熱した領域が認められた。桜島へのマグマの供給量が増加した場合、更に噴火活動が活発化する可能性が考えられるため、火山活動の推移に注意する必要がある。