7 大規模耐火建物倒壊/座屈現場での救助活動(救助技術・部隊運用)に関する検討
東海地震、東南海・南海地震等の大規模地震発生時には、木造家屋の倒壊だけではなく、多くの耐火建物の倒壊/座屈によっても多数の要救助者が発生すると想定されている。そして、このような大規模な災害時には、救助隊、指揮隊、ポンプ隊、救急隊、消防団等の部隊運用や警察、医療機関、建設業者など、多くの部隊や関係機関が連携した救助活動を展開することとなる。この部隊運用は、東日本大震災において大きな課題となった津波災害での活動にも通ずる部分も多く、この面からも早急に検討を行う必要がある。
平成23年度の「救助技術の高度化検討会」では、こうした災害時に、各消防本部で円滑な行動が行えるよう、大規模かつ広い範囲に及ぶ耐火建物倒壊/座屈現場*1における救助活動のあり方について検証・検討を行っている。
*1 地震災害発生時に、耐火造のビルや共同住宅などが倒壊したり、座屈(上階と下階がサンドイッチ状に押しつぶされたり、崩落したりして不安定な状態)することにより多くの死傷者が発生する災害現場のこと。
なお、これに先立って、平成20年度から平成22年度にかけて、ブリーチングやショアリングなどについて検証を行い、我が国の救助体制等に適した導入のあり方について報告書を取りまとめた。

