平成26年版 消防白書

第4節 林野火災対策

[林野火災の現況と最近の動向]

平成25年中の林野火災の出火件数は2,020件(前年1,178件)、焼損面積は971ha(同372ha)、損害額は2億3,262万円(同1億9,029万円)であり、出火件数、焼損面積及び損害額は前年に比べいずれも増加した(第1-1-19表)。
例年、林野火災は春先を中心に発生している。この原因としては、降水量が少なく空気が乾燥し強風が吹くこの時期に火入れが行われたり、山菜採りやハイキングなどで入山者が増加していることなどによるものと考えられる。平成25年は、3月、5月に多くの火災が発生している(第1-1-27図)。
平成25年においては、林野火災の出火件数、焼損面積、損害額が大幅に増加しており、2月には福岡県北九州市で焼損面積158haの被害、4月には長野県諏訪市で焼損面積220haの被害をもたらした大規模な林野火災が発生している。また、平成26年に入ってからも、4月に群馬県桐生市と栃木県足利市であわせて焼損面積263haの被害、岩手県盛岡市で焼損面積78haの被害をもたらした大規模な林野火災が発生している。

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