第4節 林野火災対策
[林野火災の現況と最近の動向]
平成28年中の林野火災の出火件数は1,027件(前年1,106件)、焼損面積は384ha(同538ha)、損害額は1億5,718万円(同2億5,502万円)であり、いずれも前年に比べ減少している(第1-1-8表)。
例年、林野火災は春先を中心に発生している。この原因としては、降水量が少なく空気が乾燥し強風が吹くこの時期に火入れが行われたり、山菜採りやハイキングなどで入山者が増加すること等によるものと考えられる。平成28年は、3月に多くの火災が発生している(第1-1-18図)。
平成28年中は、3月に福島県伊達市において焼損面積38ha、4月に同県南相馬市において焼損面積32haの被害をもたらした大規模な林野火災が発生している。
また、平成29年に入ってからも、4月に福島県浪江町及び双葉町においてあわせて焼損面積75ha、5月に岩手県釜石市において焼損面積413haの被害をもたらした大規模な林野火災が発生している。
消防庁は、都道府県及び消防機関に対し、「林野火災に対する警戒強化及び空中消火の積極的な活用について(通知)」(平成29年5月10日付け消防特第104号、消防広第157号)を発出し、十分な警戒及び迅速な応急対応を行うよう要請している。