平成29年版 消防白書

[地下施設等の災害対策]

1.地下施設等の災害の現況と最近の動向

平成28年中に発生した地下施設等の災害は、鉄道トンネル火災が4件(前年4件)、道路トンネル火災が26件(前年29件)となっている(第1-8-1図)。

第1-8-1図 トンネル内車両・施設火災件数の推移

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1-8-1zu_01.png

(備考)「特殊災害対策の実態調査」により作成

近年の主な地下施設等の災害としては、平成23年5月に北海道占冠村の第一ニニウトンネル内において列車脱線火災(負傷者34人)、平成24年12月に山梨県大月市の中央自動車道上り笹子トンネル内において天井板落下事故(死者9人、負傷者2人)、平成27年4月に青森県青函トンネル内において列車火災(負傷者2人)、平成28年3月に広島県東広島市の山陽自動車下り八本松トンネル内において車両火災事故(死者2人、負傷者71人)が発生している。
また、地下施設ではないが、平成27年6月に神奈川県小田原市を走行中の東海道新幹線車両内において火災(死者2人、負傷者28人)が発生している。

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