平成29年版 消防白書

1.消防庁における当面の重点研究開発目標

今後発生が予測されている南海トラフ地震や首都直下地震をはじめとする地震災害に備えるとともに、近年相次いで発生している集中豪雨、台風等の自然災害がもたらす被害を軽減するため、消防防災の科学技術を活用した対応策の検討はますます重要となっている。さらに、高齢化・人口減少に代表される社会構造の大きな変化、エネルギー事情の変化等、消防を取り巻く環境の変化や課題に科学技術の側面から的確に対応するため、関連する研究・開発の一層の推進が必要となってきている。
消防庁では、政府方針等を踏まえ、ICTやロボット技術等の先端技術を活用した新たな装備・資機材の開発・改良や消防法令上の技術基準等の確立に資する当面の重点研究開発目標について、成果達成に向けた研究開発を推進することとしている。(第6-1表)

第6-1表 消防庁における当面の重点研究開発目標

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第6-1表 消防庁における当面の重点研究開発目標

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