平成30年版 消防白書

[海上災害対策]

1.海上災害の現況と最近の動向

平成29年中の主要港湾*2107港における海上災害で消防機関が出動したものは54件であり、このうち火災によるものが17件(全体の31.5%)、油の流出によるものが11件(全体の20.4%)となっている。
また、事故船舶の規模別では、1,000t未満が15件で全体の27.8%を占めている(第1-8-2表)。
近年の主な海上災害としては、平成26年5月に兵庫県姫路市沖において原油タンカーの爆発火災事故(死者1人、負傷者4人)、平成27年7月に北海道苫小牧沖において大型フェリーの火災事故(死者1人)が発生している。

第1-8-2表 主要港湾における消防機関の出動状況

(平成29年中)

第1-8-2表 主要港湾における消防機関の出動状況

(備考)「特殊災害対策実態調査」により作成

*2 主要港湾:1隻の総トン数が1,000t以上のタンカーが1月1日から12月31日までの間に入港した実績を有する港湾

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