平成30年版 消防白書

[消防防災科学技術の研究の課題]

消防庁における重点研究開発目標に基づく研究開発成果を踏まえ、技術基準等の整備や消防車両・資機材の改良等、消防防災の現場へ適時的確に反映していくことが求められているところである。

これらの実現のため、消防機関のニーズと技術ニーズを共有して産学官における幅広い研究開発を促進させるとともに、消防防災上の重点課題については研究開発の効果的な進捗を図り、製品化に結びつけるための仕組みを構築していく必要がある。

火災の原因調査や危険物流出等の事故原因調査に当たっては、原因調査に高度な専門知識が必要とされる事例が増加している。特に、製品の火災原因調査結果については、消費者庁、経済産業省、国土交通省等の関係省庁と情報を共有し再発防止に取り組んでいることを踏まえ、最新の科学機器、科学技術を活用した原因調査技術の高度化を更に図っていくことが必要である。

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