令和元年版 消防白書

1.毒物・劇物等災害の現況と最近の動向

平成30年中に発生した毒物・劇物等(毒物及び劇物取締法第2条に規定されている物質並びに一般高圧ガス保安規則第2条に規定されている毒性ガス)による事故で消防機関が出動したもの(自損行為に起因するものを除く。)の総件数は129件(前年比25件増)で、その内訳は、火災事故が7件、漏えい事故が60件、その他62件である。
関係する毒物・劇物等は、件数の多い順に一酸化炭素、アンモニア及び塩素となっている(第1-8-5図)。また、毒物・劇物等による事故における死者は3人、負傷者数は174人となっている。

第1-8-5図 毒物・劇物等による事故の内訳

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第1-8-5図 毒物・劇物等による事故の内訳

(備考)
1 「都市ガス、液化石油ガス及び毒劇物等による事故状況」により作成
2 小数点第二位を四捨五入のため、合計等が一致しない場合がある。

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