令和5年版 消防白書

4.二酸化炭素消火設備に係る事故の再発防止策

令和2年12月から令和3年4月にかけて、駐車場において二酸化炭素を消火剤とする不活性ガス消火設備(以下、本節において「二酸化炭素消火設備」という。)に係る死亡事故が相次いで発生したことを受け、二酸化炭素消火設備には、既存設備も含め、閉止弁を設置することとするなどの再発防止策に係る政省令の改正等を令和4年9月に行った。
既存の防火対象物又はその一部に設置されている二酸化炭素消火設備については令和6年3月までに閉止弁を設置しなければならないこととしたところであり、引き続き、消防機関や関係団体等を通じ、建物関係者等への再発防止策の周知・指導を図っていく。

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閉止弁の例

 

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