令和6年版 消防白書

第3章 国民保護への対応

第1節 国民保護への取組

武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律(平成16年法律112号)(以下、本節において「国民保護法」という。)においては、武力攻撃事態等*1及び緊急対処事態*2が発生した場合には、国は、その組織及び機能の全てを挙げて自ら国民保護措置を的確かつ迅速に実施するとともに、地方公共団体及び指定公共機関が実施する国民保護措置を的確かつ迅速に支援すること等により、国全体として万全の態勢を整備する責務を有するとされている。また、国、地方公共団体並びに指定公共機関及び指定地方公共機関は、国民保護措置を実施するに当たっては、相互に連携協力し、的確かつ迅速な実施に万全を期さなければならないとされている(第3-1-1図)。

第3-1-1図 国民の保護のための措置の仕組み

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武力攻撃事態等及び緊急対処事態における国民保護措置に関して、消防庁は、国民保護法に基づく地方公共団体の事務に関する国と地方公共団体及び地方公共団体相互間の連絡調整のほか、安否情報の提供、武力攻撃災害が発生した場合等の消防の応援等について必要な措置を講ずるという重要な役割を担っている。

*1 武力攻撃事態等:武力攻撃事態及び武力攻撃予測事態のこと。武力攻撃とは、我が国に対する外部からの武力攻撃をいう。武力攻撃事態とは、武力攻撃が発生した事態又は武力攻撃が発生する明白な危険が切迫していると認められるに至った事態をいい、武力攻撃予測事態とは、武力攻撃事態には至っていないが、事態が緊迫し、武力攻撃が予測されるに至った事態をいう。
*2 緊急対処事態:武力攻撃の手段に準ずる手段を用いて多数の人を殺傷する行為が発生した事態又は当該行為が発生する明白な危険が切迫していると認められるに至った事態(後日対処基本方針において武力攻撃事態であることの認定が行われることとなる事態を含む。)で、国家として緊急に対処することが必要なものをいう。

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