2.災害の状況
この豪雨で、19の一級河川で堤防が決壊し、また、溢水(いっすい)と越水(えっすい)による氾濫が67もの河川で発生しました。また、土砂災害が発生したところもありました。
特に、茨城県常総市では、市内を流れる鬼怒川の水位が、上流の栃木県内で降った大雨も加わって上昇し、三坂町(みさかまち)地区でおよそ200mにわたって堤防が決壊しました。大量の水が一気に住宅地に流れ込み、住宅が流出するとともに、多くの市民が逃げ遅れて孤立し、4,200人以上の方が消防、警察、自衛隊、海上保安庁の救助部隊に救出されました。そのうち、ヘリコプターによる救助者は1,339人にも上りました。
また、浸水区域は数日にわたって広がり、最終的には市の面積のおよそ3分の1にあたる約40㎢が浸水し、浸水が解消するまでにおよそ10日間を要することになり、多くの市民が長期の避難生活を余儀なくされました。
この災害では、宮城県、茨城県、栃木県で8名の方が犠牲になりました。亡くなった方は、浸水地域や水没した車の中などで発見されました。
チャプター
- 1.関東・東北豪雨のメカニズム
- 2.災害の状況
- 出典・協力・資料提供