防炎品

防炎品

1 防炎の効果

防炎性能を有する防炎品は、小さな火源(火だね:マッチ・ライター)の炎を接しても、炎が当たった部分が焦げるだけで容易に着火せず、着火しても自己消火性(自ら延焼拡大を停止する性能)により、容易に燃え広がることはありません。

防炎品と非防炎品の燃焼比較実験(動画)

2 防炎品には防炎物品と防炎製品があります。

◆ 防炎物品
消防法では、次のような施設で使用するカーテンやじゅうたん等の防炎対象物品は一定の防炎性能を持つ防炎物品の使用が義務付けられています。
○百貨店、飲食店、旅館、地下街などの不特定多数の人が出入りする施設
○病院、福祉施設、保育所など、容易に避難できない方が利用する施設
○高さ31mを超える高層建築物

※防炎対象物品:カーテン、布製のブラインド、暗幕、じゅうたん等、展示用の合板、どん帳その他舞台において使用する幕及び舞台において使用する大道具用の合並びに工事用シート。

◆ 防炎製品
消防法に基づく防炎対象物品以外の寝具類、衣類、テント類、シート類、車両のボデイカバー、幕類などにも、防炎性能を有する防炎製品があります。
使用の義務はありませんが、一定の防炎性能を持っているため、消防庁では使用を推奨しています。

3 防炎品が役立った事例(東京消防庁提供)

  • (1) 冷蔵庫の過負荷リレーの接点溶着により出火したもの。冷蔵庫背面のカーテンに焼けた跡があることを発見した。防炎のカーテンであったため、壁の焦げ及びカーテンの一部焼損だけに止まった。

  • (2) 入院患者が布団(非防炎製品)に放火したもの。布団からカーテン(防炎物品)に延焼した。看護師がナースセンターで勤務中、焦げ臭いにおいがするので病室を確認するとカーテンから煙が出ているのを発見した。火災を知らされた他の看護師が消火器で初期消火した。カーテンは接炎したため焦げたが、初期消火ができたことと、防炎物品であったことにより部分的な焼損に止まった。
  • (3) 車庫に駐車中の車両のボディカバーに何者かが放火したもの。車両の所有者が外出した際に、自分の車両にかぶせてあるボディカバーに焦げた跡があるのを発見した。ボディカバーは縦5cm、横5cmの範囲で焼損したが、防炎製品であったのでそれ以上の延焼には至らなかった。

4 防炎の知識と実際

防炎普及用資料として平成20年に作成した「防炎の知識と実際」について、改訂版を作成しましたのでご活用ください。


防炎の知識と実際

その他防炎に関する動画をYouTubeで配信しています。

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