住宅用火災警報器Q&A

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Q 住宅用火災警報器って何?

火災が発生したときは、目で煙や炎をみたり、鼻で焦げ臭いにおいを感じたり、耳でぱちぱちという音を感じたり・・・と五感によって気づくことがほとんどだと思います。しかし、それだけでは、就寝中や仕切られた部屋などで物事に集中している時などには、火災に気づくのが遅れてしまいます。

そこで、家庭内での火災の発生をいち早くキャッチし、知らせてくれるのが、住宅用火災警報器です。

住宅用火災警報器は、火災により発生する煙を感知し、音や音声により警報を発して火災の発生を知らせてくれる機器です。
通常は、感知部と警報部が一つの機器の内部に包含されていますので、機器本体を天井や壁に設置するだけで、機能を発揮します。

消防法令では、日本の住宅環境を踏まえて適切に機能が発揮されるよう、住宅用火災警報器の技術上の規格が定められていますので、火災の発生を感知して警報を発するための基本的な性能(煙の感知性能や警報音の大きさなど)はどの製品もほぼ同じと考えていただいて結構です。

なお、最近では、無線で連動するタイプのものなど附属的な機能を持った住宅用火災警報器も販売されています。(Q 色々種類があるようだけど?)。

住宅用火災警報器に『合格の表示(型式適合検定に合格したものである旨の表示)』が表示されることになりました。(平成26年4月1日から)
これまでに販売されていた住宅用火災警報器には下図左のような「NSマーク」が表示されているものが大部分でしたが、住宅用火災警報器が国家検定品になったため、今後は下図右のような「合格の表示」が表示されることになります。
「NSマーク」の製品も検定品と同等の性能が確認されているため、経過措置として平成31年3月31日まで販売が認められています。

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Q 住宅用火災警報器の設置場所は?

住宅用火災警報器は、基本的には寝室と寝室がある階の階段上部(1階の階段は除く。)に設置することが必要です。
また、住宅の階数等によっては、その他の箇所(階段)にも必要になる場合があります。

※1 この場合、1階の階段には設置不要。
※2 屋外に設置された階段を除く。

※上記のほか、市町村の火災予防条例により、台所やその他の居室にも設置が必要な地域があります。詳しくは管轄の消防本部・消防署へお尋ね下さい。

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Q どこで買えるの?

お近くのホームセンターや電器店などで購入できます。ガス事業者からも購入が可能です。

なお、価格は、メーカーや種類、機能等により異なります。

<住宅用火災警報器に関するご質問>
住宅用火災警報器相談室 TEL:0120-565-911 <フリーダイヤル>
受付時間:月曜から金曜までの午前9時から午後5時(12時から1時を除く)(土、日及び祝日は休み)

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Q 色々種類があるようだけど?

代表的な住宅用火災警報器を紹介します。

<煙式(光電式)> 寝室・階段室・台所など
煙が住宅用火災警報器に入ると音や音声で火災の発生を知らせます。
※消防法令で寝室や階段室に設置が義務付けられているのは煙を感知する(煙式)住宅用火災警報器です。

<熱式(定温式)> 台所・車庫など
住宅用火災警報器の周辺温度が一定の温度に達すると音や音声で火災の発生を知らせます。
※台所や車庫などで、大量の煙や湯気が対流する場所等に適しています。

なお、電源については、電池を使うタイプや、家庭用電源を使いコンセントへ差し込むタイプがあります。

また、天井に設置するタイプと、壁掛けタイプがあります。(詳しい取り付け部分をチェック

代表的な住宅用火災警報器

 

感知方式:煙式
電源:電池(10年)
警報音:ブザー
取付位置:天井・壁

記号  

 

 

感知方式:煙式
電源:電池(10年)
警報音:ブザー
取付位置:天井・壁

記号  

 

感知方式:煙式
電源:電池(10年)
警報音:ブザー
取付位置:天井・壁

記号  

 

 

感知方式:煙式
電源:AC100V
警報音:ブザー
取付位置:天井(埋込)

記号  

 

感知方式:煙式
電源:AC100V
警報音:ブザー
取付位置:壁(埋込)

記号  

 

 

感知方式:
煙式+ガス漏れ+CO
電源:AC100V
警報音:音声
取付位置:壁

記号  

 

感知方式:熱式
電源:AC100V
警報音:ブザー
取付位置:天井・壁

記号  

 

 

感知方式:熱式
電源:電池(10年)
警報音:ブザー
取付位置:天井・壁

記号  

 

感知方式:熱式
電源:電池(10年)
警報音:ブザー
取付位置:天井・壁

記号  

代表的な住宅用火災警報器

 

感知方式:煙式
電源:電池(10年)
警報音:ブザー
取付位置:天井・壁

記号  

 

 

感知方式:煙式
電源:電池(10年)
警報音:ブザー
取付位置:天井・壁

記号  

 

感知方式:煙式
電源:電池(10年)
警報音:ブザー
取付位置:天井・壁

記号  

 

 

感知方式:煙式
電源:AC100V
警報音:ブザー
取付位置:天井(埋込)

記号  

 

感知方式:煙式
電源:AC100V
警報音:ブザー
取付位置:壁(埋込)

記号  

 

 

感知方式:
煙式+ガス漏れ+CO
電源:AC100V
警報音:音声
取付位置:壁

記号  

 

感知方式:熱式
電源:AC100V
警報音:ブザー
取付位置:天井・壁

記号  

 

 

感知方式:熱式
電源:電池(10年)
警報音:ブザー
取付位置:天井・壁

記号  

 

感知方式:熱式
電源:電池(10年)
警報音:ブザー
取付位置:天井・壁

記号  

(出典)一般社団法人 日本火災報知機工業会

<「単独型」と「連動型」があります>
単独型:火災を感知した住宅用火災警報器だけが警報を発します。
連動型:火災を感知した住宅用火災警報器だけでなく、連動設定を行っているすべての住宅用火災警報器が火災信号を受け警報を発します。
なお、連動型には、配線によるものと無線式のものがあります。

連動型住宅用火災警報器の作動イメージ

<補助警報装置>
高齢者の方、目や耳の不自由な方には、音や光のでる補助警報装置の増設をおすすめします。

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Q お手入れは必要なの?

住宅用火災警報器が適切に機能するためには維持管理が重要です。「いざ」というときに住宅用火災警報器がきちんと働くよう、日頃から作動確認とお手入れをしておきましょう。

「電池切れに注意!」定期的に作動確認をしましょう。
住宅用火災警報器は電池が切れると作動しなくなります。
定期的に点検ボタンを押すなどして作動確認を行いましょう。 ※この警報音は代表例です。
(出典)一般社団法人 日本火災報知機工業会

定期的にお手入れをしましょう。
住宅用火災警報器はホコリが入ると誤作動を起こす場合があります。
定期的にお掃除を行いましょう。
お掃除の方法は機種によって違いますので取扱説明書をご確認ください。

警報音が鳴った時は…
住宅用火災警報器は、電池が切れそうになった際や故障の際に音や光で知らせてくれる機種があります。
警報音が鳴った時の対処方法は取扱説明書や以下のページを確認してください。

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Q 何で寝室に設置する必要があるの?

近年の住宅火災による死者(放火自殺者等を除く。以下同じ。)の発生状況を経過別に見ると、逃げ遅れが最も多く、全体の約6割を占めています。

また、死者の発生状況を時間帯別にみると、火災件数は起きている時間帯が多い一方で、火災死者数は就寝時間帯の方が多くなっています。
つまり、就寝時間帯が、昼間に比べて人命の観点で危険性が高いと言えるのです。(就寝時間帯が昼間に比べ、人命の観点で危険が高い)

このため、必要最小限で効果の高いと考えられる場所として、寝室に設置することとされました。

また、寝室が2階にある場合などでは、階段室にも設置することとされています。これは、階段室が火災による煙の集まりやすい場所であるとともに、2階などで就寝している方等にとっては、ほとんどの場合唯一の避難経路となるからです。

なお、市町村条例によって、台所などにも住宅用火災警報器の設置が必要となる地域もあります。

お住まいの地域で設置が必要な場所は管轄消防所へお問い合わせください。

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Q どのくらいの効果があるの?

 消防庁において、住宅火災における被害状況を分析したところ、住宅用火災警報器が設置されている場合は、設置されていない場合に比べ、死者数と損害額は半減、焼損床面積は約6割減した結果となりました。

令和元年から令和3年までの3年間における失火を原因とした住宅火災について、火災報告を基に、住宅用火災警報器の効果を分析結果のグラフ


 また、日本に先立って義務化を進めた米国では、1970年代後半には火災によって約6,000人の死者が発生していましたが、住宅用火災警報器の普及率の上昇に伴って死者数が減少し、普及率が90%を超えた近年では死者数がピーク時から半減(3,000人弱)という効果が現れています。

日本においても、住宅用火災警報器を設置していた家庭における奏功事例が多数報告されています。

奏功事例をチェック
(事例1)1階の台所から出火。2階で就寝中の居住者が、階段の住宅用火災警報器の鳴動に気づき、119番通報し、避難できた。
(事例2-1)居住者が寝たばこをしてしまい、ふとんから発煙し、寝室の住宅用火災警報器が鳴動。気づいた居住者が、ふとんを風呂場へ持って行き、浴槽の水に浸し、大事に至らなかった。
(事例2-2)就寝中、掛け布団が電気ストーブに触れ、ふとんを焦がし、寝室の住宅用火災警報器が鳴動。気づいた居住者が、急いで水をかけ、大事に至らなかった。
(事例3)居住者が調理中に就寝してしまい、鍋から発煙し、台所と寝室の住宅用火災警報器が鳴動。隣人が警報音と臭いを確認し、119番通報。

→我が家の守護神住宅用火災警報器お手柄事例集

→婦人(女性)防火クラブによる住宅用火災警報器の設置効果集

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Q 共同購入のメリットは?

共同購入とは、住宅用火災警報器を、地域でまとめて購入(共同購入)することです。様々なメリットがあります。

<共同購入のメリットは?>
・個人個人で購入するよりも、購入の手間が軽減
・高齢者世帯への取付け支援など、購入後の設置もご近所で協力
・ご近所で同じ警報音を発する住宅用火災警報器を設置することで、火災の際に近所の方が気付きやすくなる
・メンテナンスもご近所で協力
・交換時期がご近所で同時期になるため、交換もスムーズに実施
・まとめて購入することで、価格交渉次第で安くなることも
・共同で購入すれば、悪質販売の被害も防止

<どういった集まりで共同購入ができるの?>
女性(婦人)防火クラブ、消防団、自主防災組織、町内会、団地会、マンション組合、老人会、婦人会など、地域の様々な集まりで共同購入を行っている事例が全国各地にあります。

→婦人(女性)防火クラブによる住宅用火災警報器共同購入ガイド

※パンフレットの一部に「NSマーク」の記載がありますが、平成26年4月以降、住宅用火災警報器は検定制度による評価に移行しているため、現在は「検定マーク」が付されています。なお、NSマークが付された住宅用火災警報器の販売は平成31年3月31日までとなっています。

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Q 悪質訪問販売もあったりするの?

悪質訪問販売には、十分ご注意ください。

消防庁に報告のあった代表的な事案は以下の通りです。(被害は無かったが不審な訪問があった事案を含む。)

<高齢者の被害が多発>
・高齢者(79歳)宅に男性2名が訪問し、「住宅用火災警報器が法律で必要。もう大体付いている。8万円かかる。」と現物を見せながら説明。「手持ちがない。」と断ると、「頭金だけでも良い。」と言われ、2万円を支払う。住宅用火災警報器も設置せず、「領収書を取りに行く。」と言ったきり戻ってこなかった。
・一人暮らしの高齢者(80歳代)宅に男性1名が訪問し、「もしボヤがあったら感知器が鳴る。」と言って、住宅用火災警報器を1階居間と2階階段に1つずつ設置。20万円を請求され、支払う。

<「消防署の方から来た」とだます>
・住宅用火災警報器のチラシ等を持ち、「消防署の方から来た。こちらのお宅には住宅用火災警報器設置済みのシールが貼られていない。設置してはどうか。」と話を持ちかける。不審に思い身分証明書の提示を求めたところ、提示することなく帰る。

<「既に義務化されている」等とあおる>
・消防局作成の普及啓発用パンフレットに価格等を付加し改変したものを持って訪問し、「設置しないと違反だ。」と脅迫めいた雰囲気で販売を行う。

だまされてしまったら・・・ 

もしもだまされてしまった場合には、お住まいの地域の消防署や消費生活センター(http://www.kokusen.go.jp/map/index.html)等にお気軽にご相談ください。なお、住宅用火災警報器は、クーリングオフの対象商品となっています。(クーリングオフ制度とは?

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Q 罰則はあるの?

罰則はありません。

しかし、住宅用火災警報器の目的は、何よりも火災からあなたの大切な家族やご自身の命を守ることにあります。罰則が無いから付けなくてもいいのでしょうか?いやいや、「大切な家族とご自身のために」住宅用火災警報器を早期に設置しましょう。

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Q 他にはどんな住宅防火対策が考えられるの?

消防庁では、住宅火災による死者の発生防止対策の要点について、「住宅防火いのちを守る 10のポイント」として取りまとめ、毎年、春(3/1〜3/7)と秋(11/9〜11/15)に各地域で実施される全国火災予防運動等に併せた広報を行っています。

<住宅防火 いのちを守る 10のポイント~4つの習慣・6つの対策~>

4つの習慣
1.寝たばこは絶対にしない、させない。
2.ストーブの周りに燃えやすいものを置かない。
3.こんろを使うときは火のそばを離れない。
4.コンセントはほこりを清掃し、不必要なプラグは抜く。

6つの対策
1.火災の発生を防ぐために、ストーブやこんろ等は安全装置の付いた機器を使用する。
2.火災の早期発見のために、住宅用火災警報器を定期的に点検し、10年を目安に交換する。
3.火災の拡大を防ぐために、部屋を整理整頓し、寝具、衣類及びカーテンは、防炎品を使用する。
4.火災を小さいうちに消すために、消火器等を設置し、使い方を確認しておく。
5.お年寄りや身体の不自由な人は、避難経路と避難方法を常に確保し、備えておく。
6.防火防災訓練への参加、戸別訪問などにより、地域ぐるみの防火対策を行う。

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