平成20年版 消防白書

第5節 風水害対策

[風水害の現況と最近の動向]

(1)平成19年中の災害

平成19年は、7月の台風第4号及び梅雨前線、8月の台風第5号、9月の台風第9号及び東北地方を中心とする大雨などにより、全国各地に甚大な被害がもたらされた。
平成19年中に発生した台風の数は24個と平年の26.7個(昭和46年から平成12年までの30年間平均)と比較すると少なかったものの、日本列島への上陸数は3個とほぼ平年並みであった。
平成19年中の風水害等(地震、火山噴火を除く。)による人的被害、住家被害は、死者・行方不明者25人(前年177人)、負傷者397人(同1,822人)、全壊97棟(同458棟)、半壊457棟(同2,022棟)、一部破損2,469棟(同16,091棟)となっている(第1-5-1図)。

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なお、主な風水害の状況は、次のとおりである(第1-5-1表)。

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(2)平成20年1月から10月までの災害

平成20年10月末までに発生した台風の数は、18個であるが、日本列島への上陸はなかった。
風水害に伴う人的被害、住家被害は、死者・行方不明者18人、負傷者103人、全壊14棟、半壊25棟、一部破損481棟となっている(平成20年10月31日現在)。
なお、主な風水害の状況は次のとおりである(第1-5-2表)。

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